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精神科 門前薬局の薬剤師は服薬指導のスキルが必要かも
精神科の門前薬局の薬剤師のお仕事には幾つかのポイントがあります。
精神科の門前薬局では他の診療科よりも医薬品の大量処方、多剤併用、適応外使用の処方せんに触れる機会が多いと思われます。
ですので、医師の処方意図を読み取ることがなかなか大変かもしれません。
また、抗精神病薬や抗うつ薬、気分安定薬などは長く服用することが多く、副作用、相互作用、重複投与などのチェックも必要になります。
特に副作用については効果よりも先に現れることがあります。そういうことを踏まえた服薬指導をしなければなりませんので、服薬指導のスキルが必要となるでしょう。
それらの点を押さえつつ、精神科の門前薬局で働く際に注意しなければならないことを見ていきましょう。
目次
精神科 門前薬局でのジェネリック医薬品の取り扱いはどうする?
精神科の医師の考えも顧慮しなくてはなりませんが、テレビのCM効果や国民健康保険団体連合会からのお知らせの影響のせいでしょうか、患者さんのジェネリック医薬品に対する抵抗感も薄れているようです。
ただ、精神科の患者さんの中には、今まで服用していた医薬品が変わってしまうことに抵抗を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
また、定時薬はそのままがよいが、風邪処方など臨時薬はジェネリック医薬品に変えたいという方もいるでしょう。臨機応変に対応することも大切ですね。
ですので、患者さんや患者さんの家族の方の反応を見ながら、ジェネリック医薬品をお勧めした方がよいでしょう。
精神科 門前薬局でお薬手帳の所持を勧めるべき?義務なの?
平成28年4月の調剤報酬改定により、調剤薬局によってはお薬手帳を持参しなかったり、作成しないと30円加算されてしまう薬局もあります。それに該当しない薬局もありますので、義務化とは言えません。
ただ、テレビの報道などで誤解されている患者さんもいらっしゃるので、きちんとした説明が必要になるかと思います。
精神科を受診される患者さんの処方は、先ほどもお話ししたように医薬品の大量処方、多剤併用となっている場合が多いようです。患者さんの症状によっては処方が変わっていく場合もあります。
相互作用、重複投与のチェックのためにもお薬手帳の所持をお勧めした方がよいでしょう。
精神科 門前薬局の特徴は服薬指導に注意が必要かも。
精神科を受診する患者さんは、統合失調症、うつ病、双極性障害の方が多いと思われます。
処方されるお薬は抗精神病薬、抗うつ薬、気分安定薬、精神刺激薬などがありますが、種類が多く特徴もさまざまです。
副作用もさまざまで、眠気や注意力の低下、体重増加や血糖上昇などがあります。なかにはQOL(quality of life)が低下してしまうお薬もあります。
先ほどもお話ししたように、お薬の主作用の効果が現れる前に副作用がでてしまうこともあります。
ですので、対応可能な副作用であれば、あらかじめ対処方法を具体的に説明し、患者さんが安心して服用できるようにする服薬指導が必要となるでしょう。
また、服用により初期には不安、焦燥感が増すことがあったり、服用を続けていくうえで怒りっぽくなるお薬もあります。症状によっては効果が現れるのに時間のかかる場合もあります。
精神科の門前薬局では、服薬指導時にチェックすべき点やお薬の副作用や効果が現れるまでの期間などをしっかりと伝えること、そして、患者さんのコンプライアンスが低下しないように繰り返しお薬についての説明をしていく必要があります。
患者さんに寄り添えるような丁寧かつ粘り強い服薬指導のスキルがあるとよいでしょう。
精神科 門前薬局の患者は年齢もさまざま疾患もさまざま
精神科を受診する患者さんは年齢も疾患もさまざまです。統合失調症やうつ病とひとくちに言っても、軽症から重症までと病状もさまざまです。
うつ病は適応障害、持続性抑うつ障害、双極性障害の中でのうつ状態の可能性もあり、それぞれ対応を変えた方がよい場合もあります。
また、認知症に伴う精神病症状で用いることもあります。適応外処方となりますが。ですので、年齢も若い方からお年寄りまでさまざまでしょう。
妊婦、緑内障の方に禁忌のお薬、授乳中の方には授乳を中止すべきお薬もありますので、患者さんのプロフィールのチェックも大切ですね。
精神科 門前薬局の薬剤師は医薬品を深く深く知っておく必要があるかも。
精神科で処方されるお薬は抗精神病薬、抗うつ薬、気分安定薬、精神刺激薬などがあり、古いタイプから新しいお薬までいろいろな種類があります。
お薬の作用を効能別に知っておくのはもちろんですが、注意しなければならない副作用がたくさんあります。そのことを踏まえた服薬指導ができるような知識があった方がよいでしょう。
例えば、抗精神病薬では錐体外路障害、パーキンソン症状、体重増加、血糖上昇などがあります。抗うつ薬では便秘、口渇、不眠・焦燥感などです。
気分安定薬として用いられる炭酸リチウムは中毒症状に注意が必要です。併用により炭酸リチウムの血中濃度が上昇するお薬もありますので、併用薬にも気を付けましょう。
また、抗精神病薬がうつ病や双極性障害に、抗うつ薬が不安障害に用いられている時もあります。医師の処方意図を読み取ることも大切ですね。
精神科 門前薬局の薬剤師は服薬指導で患者さんに理解してもらえるように努力することが大切かも。
先ほどもお話ししたように、精神科で処方されるお薬は、効果よりも副作用が先に現れることがあったり、副作用によりQOLが著しく低下してしまうことがあったりします。
錐体外路障害、悪心、便秘、口渇など対応可能な副作用はあらかじめ患者さんに対処方法を伝えておくことが必要でしょう。また、効果が現れるのに時間がかかることも伝えなくてはなりません。
そうしなければ、患者さんのコンプライアンスの低下にもつながりかねません。患者さん本人だけでなく、ご家族の方にも伝えた方がよいかもしれません。
また、若い女性などは副作用である体重増加を嫌がって、服用を自己判断で中止してしまうこともあります。お薬を急に中止してしまうと「離脱症状」が出ることがあるので、自己判断で中止しないよう伝えることも大切ですね。
コンプライアンスの低下を防ぐためにも、患者さんに服用しているお薬についてしっかりと理解してもらうことが大切です。
難しいかもしれませんが、精神科のお薬は長期にわたって服用することが多いので、患者さんに理解してもらえるような服薬指導を根気強く続けていく必要があるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
精神科の門前薬局で働くことは、いろいろな副作用があるお薬が多剤併用されていたり、医師の処方意図が読み取りにくかったりと大変かもしれません。
また、患者さんに理解してもらえる服薬指導もしなくてはならないので、服薬指導のスキルが必要となります。
しかしながら、精神科の門前薬局で働くことは、精神科系のお薬の知識が深まり、服薬指導のスキルも得ることができます。薬剤師として成長できるよい機会とも言えます。
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執筆者情報
門前小僧 編集部
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